“保育士未経験で派遣保育士として勤務をするけど、派遣先の園で「派遣保育士って使えない」って言われたらどうしよう・・・”
と心配になる方もいるかもしれませんが、正社員でもパートでも派遣保育士でも新しい職場で働くときは、勤務をしている先生方が仕事内容を教えてくれます。
「トイレ掃除」一つをとっても、派遣先が違えば掃除の方法も違います。
保育士としての経験の有無に関わらず教えてくれるので、安心してくださいね。
ただ、園によっては正社員・パート・派遣保育士の間に見えない壁があります。
いわゆるブラック園では『見て学べ』・『教えてくれる人によって内容が全く違う』というところもあります。
園内で統一が取れておらず、人間関係もギスギスしています。
また、正社員のご機嫌伺をしないといけない面倒くさい園も少なからずあります。
その場合は、臨機応変に対応しつつ人材派遣会社の担当者へ相談します。
どうにもこうにもならない場合は、契約満期終了と共に次の派遣先を紹介してもらうことをお勧めします。
園側に問題があるだけでなく、派遣保育士側に対しても問題がある場合もあります。
- 自己判断で勝手に進めていく
- 仕事をせずに、文句ばかり言っている
これは派遣保育士に限らず、正社員とパートにも同じことが言えます。
子どもに対してどう向き合っているのか、与えられた仕事にどう取り組んでいるかによって評価は変わるものなので、保育士が未経験というだけで派遣保育士をあきらめないで下さいね。
園にとっての『使えない』派遣保育士とは
正社員やパートとの間に壁がある園は、派遣保育士に対しても残念ながら壁があります。
いわゆるブラック園では、保育の仕事内容に対してもきっちりと線引きがされていたり、正社員の指示以外のことをすると「余計なことをしないで!」と言われてしまうこともあります。
「トイレ掃除」を例にとってみます。
- スリッパを洗って乾かす
- 床を掃く
- 便器を掃除する
- 便器やドアノブなどを拭く
- 床を拭いて仕上げをする
どこの園もだいたいこのような感じで掃除をします。
ところが、園によっては備品に力を入れていないところもあります。
トイレ掃除の洗剤は〇滴までと決められていたり、便器などの拭き上げをするのにペーパータオルで拭くことが禁止されており、ボロボロの雑巾で拭きあげている園もあります。
トイレは一日に何回も使う場所なので、やはり汚れは蓄積されていきます。
便器の中をぐるっと一周洗剤をかけて掃除をする方が汚れも落ちます。
雑巾は雑菌が繁殖しやすいので、本来は毎日ハイターなどにつけるなりして消毒をしないといけませんが、雑巾を洗っておしまいの園もあります。
衛生管理に対して意識が強い派遣保育士は、トイレ洗剤を便器の中にぐるっと一周かけたり雑巾を消毒するのですが、その行動を咎める人も残念ながらいるのです。
そして「だから、派遣保育士は使えないのよ」と捨て台詞をはきます。
一般的に『良い』とされていることでも、ブラック園にとっては指示以外のことをすると『悪い』と判断されてしまうのです。
2020年から続くコロナ禍で衛生管理は今まで以上に大切だと言われていますが、トイレ掃除でそうならば保育室の掃除も想像に容易く、人間関係もおのずと想像できると思います。
『派遣保育士』というより、個人の働き方に問題あり
園側に問題はなくても、派遣保育士自身に問題があるケースもあります。
- 自己判断で勝手に進めていく
- 仕事をせずに、要望や文句ばかり言っている
- 人によって態度が変わる
以前、「私は派遣保育士なので残業はしません。定時になったら、仕事が残っていても帰ります」と言う人と一緒に勤務をしたことがあります。
私と派遣保育士は18時上がりだったのですが、後片付けなどが残っておりどうしても18時きっかりに上がることはできませんでした。
時間にすると5分~10分もかからないぐらいです。
派遣保育士の裏事情も知っていたので、私はその時は何も思わず後片付けを終わらせてから帰宅していたのですが、その派遣保育士は園長が居る時だけ最後まで片付けをして帰るようになりました。
いつもより5分程帰宅するのが遅くなると、その派遣保育士は次の日の出勤時間を自己判断で5分遅らせて出勤します。
10分程帰宅が遅くなると、次の日は10分遅くに出勤という日が続きました。
タイムカードはなく出勤簿にハンコを押すスタイルの園だったので、正確な出勤・退勤時間は分からない園です。
派遣保育士は主任や園長に相談をするわけではなく自己判断で勝手に行動し、クラスの先生から「遅刻してきて困る」と苦情が入り明るみになりました。
派遣保育士に限らず、正社員やパートの中にもいますが、人によって態度を変える人もいれば、クラス担任へ相談することなく「こうした方が良いですよ」と勝手に保育を進めていく人、休憩時間外なのにずっとおしゃべりをしていて手が全く動いていない人がいます。
保育はチームワークの部分があります。
複数担任なら、なおさらです。
本来は正社員・パート・派遣保育士の立場は関係なく連携が取れていることが大切ですが、残念ながらそのチームワークをかき乱す人がいます。
それが派遣保育士だった場合、その派遣保育士自身の問題だけではなく人材派遣会社の信頼問題にも繋がります。
まとめ|「使えない」の真実は園側と派遣保育士自身の問題
- 園によって派遣保育士に求めるレベルが異なり、派遣先によっては即戦力の派遣保育士が時には『使えない』と言われる
- 派遣保育士の自己判断で、チームワークをかき乱す人は『使えない』
①は派遣先がブラック園またはグレー園で、上司が自分のやり方に自信をもって「これでいい!」と信じ切っているケースや、変化に対応する力をもっていないのではないでしょうか。
しかし、現場の人間はそうは思っておらず毎年退職者が出たり、数年毎に半数以上の職員が退職したりします。
新しい風(即戦力の派遣保育士やパートが来たときなど)が吹くと、今まで在籍していた職員が「これでいいの?」と疑問に思っていたことが「やっぱり、これは間違っている」と気付くケースがあります。
そして、その声が大きくなっていき園も対応を変えざるを得なくなるので、園としては派遣保育士に指示以外のことを行ってほしくないのです。
2は言うまでもありません。
保育業界はまだまだ女性社会で、独特の雰囲気があったりしますよね。
ブラック園やグレー園だけでなく、ホワイト園ももちろんあります。
ただ働いてみないと、実際にホワイト園なのかどうかは分からないです。
働く人によってもホワイトの条件は変わりますが、共通する条件は『人間関係が良いこと』だと思います。
「ここの園はホワイトだよ!」と分かりやすい目印があれば良いのにと常々思います。
今回のテーマは、『派遣保育士が楽しいのか、そうでないのか」にも繋がるものなので興味のある方は合わせて読んでみて下さいね。